サービス案内
特殊建築物定期調査
トータルな安全とベストなコンディションのために
建築基準法第12条第1項の規定により、特定行政庁が指定する特殊建築物等の所有者(所有者と管理者が異なる場合は管理者)は、建築物の敷地、構造、防火、避難関係等を用途・規模によって毎年又は3年ごと定期的に調査資格者により調査させ、その結果を所轄特定行政庁に報告することが義務づけられています。
この制度の目的
多くの人々が利用する建築物(劇場・百貨店・ホテル・病院・物販店・共同住宅・事務所等)は、火災などが発生した場合、大きな災害につながります。これらの建築物には、防火区画の適切な設定、避難階段、避難器具の整備、前面空地の確保など多くの安全対策が必要であり、有事の際に本来の機能を発揮できるよう、日頃の維持管理が大切です。
また、建築物の躯体、外壁、外部設置機器、塀などの劣化状況を把握し、落下等による事故を未然に防止する為、日頃から点検し異常が認められたときは、すみやかに補修・改修に努めなければなりません。以上のように、特殊建築物の安全性の確保と、適正な維持管理を図ることにより、事故の発生を未然に防止することを目的としています。
- 特殊建築物等定期調査報告対象建築物一覧(東京都の場合)
※自治体により内容が異なります
《特定行政庁》
都道府県知事、市町村長、特別区長(東京都23区)
《報告義務者》
特定行政庁が指定する特殊建築物等の所有者(所有者と管理者が異なる場合は管理者)
《調査資格者》
- 調査は次の資格を有する技術者により実施する。
- 一級建築士及び二級建築士
- 建築基準適合判定資格者(旧 建築主事)
- 特殊建築物調査資格者
《報告書提出先(受付機関)》
財団法人東京都防災・建築まちづくりセンターに提出(東京都の場合)尚、報告書の作成、受付機関への提出は、当社の調査資格者が代行いたします。
※ 平成17年6月に定期報告閲覧制度が新設され、報告書と併せて閲覧用の書類(定期調査報告概要書)の提出が義務づけられました。
報告書の提出後について
特定行政庁の審査結果が良好な建物に対しては、下記のような特殊建築物等定期調査報告済証が発行されますので、建物玄関入口等の見やすい位置に掲示して下さい。
調査内容について
調査方法
調査は目視及び打診観察によるもので、目視は眼鏡による望遠とし、使用機材はスケール、水準器、下げ振り、ハンマー(金槌)、懐中電灯、 双眼鏡等とし、特殊な測定器は使用せずに実施します。設計図書により建築物の概要をつかんだ上、改修の経緯、異常の有無、 異常の個所等を事前に問診する。
主な調査内容
- 敷地の調査
敷地の地盤沈下・敷地内排水・擁壁・崖等の現況及び維持状況の調査。 - 一般構造の調査
採光に有効な開口部の状況、換気設備の設置状況、吹付け石綿等の状況の調査。 - 構造強度の調査
基礎・土台・柱・梁・壁・天井・外壁・屋外設置機器等の欠損・劣化・緊結状況等の現状調査及び塀・工作物等の設置状況・劣化等の現況調査。
耐火構造等の調査
外壁・屋根・開口部・内装仕上げ等の耐火・防火性能の確認及び防火区画の状況並びに、防火設備(扉・シャッター等)の設置・維持管理・点検状況等の調査。
避難施設等の調査
避難通路・空地・出入口・廊下・階段・避難バルコニー・避難器具・非常用進入口等の設置と維持管理の状況、及び排煙設備・非常用照明装置・非常用昇降機の設置と維持管理の状況調査。
※調査の結果、改善の必要がある場合には、当社の特殊建築物調査資格者による適切なアドバイスをさせて頂きます。
- 火災の拡大防止に必要な防火戸・防火シャッター等は規定に合ったものか、又はひずみや変形は見られないか。
- 廊下・階段・バルコニー等、また防火戸のまわり、防火シャッターの下等に物が置かれていると、火災が発生した時など、いざという時に避難の妨げになったり、火災による被害を大きくする原因となるので、日頃から注意する。